事業計画

令和元年度事業計画

基本方針

代表幹事 宮本吉朗(㈱アムロン 代表取締役会長)

 現在、多くの波が押し寄せている。
世界経済では、米中貿易摩擦、トランプ政権の不安定な政策、中国の成長鈍化、また英国のEU離脱策等、揚げれば枚挙に暇がない状態である。そして情報技術の飛躍的進展、それによる世界同時化によってこれらの動きが瞬時に私達の生活や企業活動に直結している事を強く実感する。

国内、地域に目を転じてみると少子高齢化の進展が著しく、特に香川県は平成中期から人口減少が進み、他地域より一足早く高齢社会を迎えている。そして若者人口の縮小は人手不足を生み、地域総生産を減少させ、地域格差を生み、低い生産性の要因となっている。現に香川県における求人倍率の高さは負の側面として見ればこれを示している。これらが今、この時も進行中である事に非常に危機感を覚える。

この状況下で、政府は働き方改革の推進を旗印に、定年制の延長、年金支給年齢の変更、ダイバーシティ志向、外国人の雇用等に着手し、新たな時代への対応を見せ始めている。

このような内外の情勢が続く中で、香川経済同友会は地域を担う経営者の団体としてこれらの課題に対応すべく自らの変革を推進しなくてはならない。偏らない視点で共に考え、議論し、自ら実行する事、そしてその中から地域への提言を抽出する事をその使命としたい。

Ⅰ. 持続的成長の視点

 過去の経営は企業利益を追求する事が主たる目標であった。しかしながら今後の経営は持続的成長を前提として、企業理念レベルでその存在意義が問われる時代になりつつある。これは企業規模の大小や業種、業態等のカテゴリーに関わらない。この事は経営者自ら痛感しているものと認識している。

このような中で社会が目指す世界共通の目標群として提唱されているのがSDGs「持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals)」である。ここで言う「持続可能な開発」とは「将来世代のニーズを損なわずに、現代世代のニーズを満たす開発」と捉えられている。これを高く評価したい。

従って本年度の活動は ①自らの行動を決定する指針として、②実行段階の方針として、③その結果の評価基準として、このSDGsに準拠するものとしたい。
これに伴い、SDGsに対応した組織=委員会を編成する。
その旨各位のSDGsへの理解とそれに基づく実践的活動をお願いする次第である。

Ⅱ. 働き方改革の推進

 現在、国家戦略として「働き方改革」が提唱されつつあるが、人口減少の一途の中、日本、地域の進むべき道として、この方向性は極めて適切かつ不可欠なものと認識している。「働き方改革」には、第一に、文字通り、日本、地域を支えている現役世代を支援する手厚い政策と施策が必要である。シニア世代の医療費、年金負担を現在背負っているのは、まさにこの現役世代である。労働環境、税制、子育て支援等々、政府政策のみならず我々民間も向き合うべき時がすでに来ている。会として、会員企業がこの動きに円滑に対応できるよう、またその基礎となる生産性向上やイノベーションに注力できる事、それを担う人材の育成を標榜したいと考える。その条件として健康経営は不可欠である。

第二は、高齢化しながらも健康に働けるシニア層を増加させる事、そして、この貴重な人財を有効に企業、社会に取り込む仕組みを早急に整備する事が必要と考える。資産的にはこの世代が一番裕福であり、日本の経済を支える力がそこに現存している。企業、地域の、この課題への取り組みを加速させたい。

第三はお互いの違いを認め共生するダイバーシティへの対応である。女性活躍への支援、それに加えてさらに年齢、性格、学歴、価値観などの多様性を地域、企業内に受け入れる素地を持たせる事、ともに仕事をするためにインクルージョンを志向する事である。これには各国との国際交流、さらには外国人労働者の受入れも肝要と考える。

Ⅲ. 地域の重要課題

地域独自の重要課題としては、インバウンドを含む独自の観光振興、四国新幹線整備促進、四国遍路の世界遺産登録、大規模災害対策への対応等、危急に取り組むべき課題は山積みである。さらに瀬戸内国際芸術祭2019の開催にあたり芸術文化面での街づくりもこれに加えたいと考える。

これらの重要課題は四国内、及び関西経済同友会をはじめとする各地同友会とも連携し、さらに行政、他団体、産官学とも交流を密にしながら取り組んで行きたい。

 

以上、活動は広範多岐にわたるが、当会は本年、設立30周年を迎える。先人の30年の貴重な歩みを振り返りその功績を称え記念する事業を開催する。そしてさらに時代の新しい風を加えて活発な活動を年間を通じて展開する所存である。

会員各位の積極的な参加、参画をお願いしたい。