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第1回国際委員会「コロナ前後における国際政治情勢の変化と現状」WEB講演会を開催

投稿日:2021.12.15

講師:阿達 雅志 氏

 令和3年12月15日(水)国際委員会は 、参議院議員(前内閣総理大臣補佐官) 阿達 雅志 氏に講師となっていただき、「コロナ前後における国際政治情勢の変化と現状」の演題でWEB講演会を開催し51名が参加した。
 講演は最初に、現在の全般的な外交状況として「コロナによりオンライン会議が増えたことで、本音の議論ができず、外交が非常に難しくなっている。近年の外交会議ではお互いが準備した書面を読みあうという状況になっており、様々な面でスローダウンしている。」と述べた。
 そのうえで、近年の国際外交状況について、3つのC(China、Climate change、Covit 19対応)がポイントで、国際会議や首脳間の会合では絶対に外せない話題であると解説した。
 1つ目の中国(China)問題としては、米中関係を中心に説明した。米国は2017年以降中国に対しする姿勢を大きく転換し、中国に対して「関与していく」政策から「対立した政策」に変化した。これは中国を同盟国ではなく、「競いあう以上の関係」とした方針への転換であり、共和党だけでなく民主党も含めた考え方でありバイデン政権にも引き継がれている。これに対し中国は、「今までの西側的な価値観は通用せず、東洋的な価値観を中心とした『人類運命共同体構想』を強いトーンで打ち出した」と、現在の米中関係の特徴を解説した。続いて中国の南シナ海への海洋進出問題や、人権問題、先進国の知的財産をめぐる話題、台湾に関する話題や防衛問題などについて触れた。
 続いて2つ目の気候変動問題(Climate change)について説明した。国内においては昨年10月26日に菅総理がカーボンニュートラル宣言を行い、宣言前は2030年時点の国内CO2削減目標を26%としていたが、宣言後に46%へ引き上げた。世界では、平均気温上昇を1.5度以内に抑えるために、先進国で2030年に50%削減を目指さなければならないが、G7とG20の間で隔たりがあるといった問題や、中国が「自国は途上国であることから削減するためには支援が必要であり、支援がないのであれば削減目標はそれぞれの国で定めるべき」というスタンスをとっていることなどについて解説した。
 最後にコロナ(Covit 19)対策として、ワクチン接種の問題についても「先進国」対「途上国」の構図があり、途上国のなかで中国が主導権を握っていること、アジア内で中国に対して意見を言える国が減っていることについても言及した。コロナ対策において中国は成功した国と自負しており、その影響もあり外交面においても、やや傲慢さがあると指摘した。
 今後、中国がどう動くかにより世界が大きく変わることから、対中政策においてはG7と有志国がまとまってけん制することと、「中国にどのようなメッセージを送っていくか」が非常に重要であること、日本がアジアでどういった足場を築くかが大事になると述べ、講演をまとめた。
その後、活発な質疑応答があり阿達氏が質問に対して丁寧に解説し講演を終えた。