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第8回観光振興委員会「四国遍路の世界遺産登録に向けた活動の現状と課題」WEB講演会を開催

投稿日:2022.3.15

 令和4年3月15日(火)観光振興委員会は、香川県政策部文化芸術局文化振興課 課長補佐 松本和彦氏に講師となっていただき「四国遍路の世界遺産登録に向けた活動の現状と課題」の演題でWEB講演会を開催し、会員40名が参加した。
 講演は、まず最初に四国遍路の歴史からはじまり、「源流」「成立前夜」「確立」「現代との共生」という4つのフェーズについて解説した。「源流」は、四国が古くから霊地であり、弘法大使が太龍寺や最御崎寺などで伝説的な修行をしたことが僧侶の間で広く知られており、平安時代末期の「梁塵秘抄」という歌集の中に「四国辺地」という海辺の道を巡る修行についての記述があったことが源流になったと説明。「成立前夜」のフェーズでは、16世紀末に俗人が数人で四国各地にある弘法大使ゆかりの霊場を巡礼する文化が整いつつあったことなどを説明。「確立」のフェーズでは江戸時代前期に真念の「四国辺路道指南」(1687年)に各札所の概要や見所、道筋、準備物など88の全札所を書き上げ、札所を紹介したことや、寂本が「四国徧路霊場記」(1689年)を書き上げたことで、多くの人が四国遍路の巡礼を始めたことが四国遍路の確立につながったと話した。次に四国遍路の特徴について、①「複数の聖地を回る巡礼」(最終目的地をもたずに多数の札所を「同行二人」(弘法大師と回る)②「庶民の信仰」(巡礼は特定階層に限られない、僧侶や女性など幅広い階層で、基本は個人)③「地域社会の関わり」(「お接待」をすることで弘法大使に救われる、巡礼者を物心の両面でサポートする)の3つがあると説明した。続いて世界遺産についての取り組みについて解説。世界遺産の定義や、世界遺産一覧表への記載基準を説明したうえで、四国遍路を世界遺産に登録するための課題や取り組みを解説した。課題は大きく3つあり、「遺産の価値を学術的に証明すること」、「遺産を保護していくこと」、「地域コミュニティが積極的に保存・活用にむけて取り組んでいること」などがあると述べた。最後に「世界遺産登録にむけて、様々な課題があるが、産学民官が一丸となり登録にむけた取り組みを推進していきましょう」と講演を締めくくった。