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第3回観光振興委員会「インバウンド(訪日外国人客)の状況について ~取組と課題~」講演会

投稿日:2019.10.21

 令和元年10月21日(月)、香川県交流推進部部長 新池伸司氏を講師としてお招きし、「インバウンド(訪日外国人客)の状況について ~取組と課題~」と題し、第3回観光振興委員会講演会を開催した。新池部長より冒頭は「インバウンドの意義」として、人口減少社会においてはインバウンド消費の多寡が地域経済への影響が大きく、インバウンド消費の多い地域と小さい地域とでは格差が出てくることから対策が重要であるとの説明があった。 続いて「インバウンドの状況」として訪日外国人旅行消費額の推移や、訪日外国人の消費動向などについての説明があった。香川県は一人当たりの旅行中の支出額が全国で8位、消費比率は14位と健闘している。しかし2018年の訪日外国人旅行客は3119万人であり2019年は4000万人を見込むなど増加傾向にあるなかで、全国の延べ宿泊者数に占める外国人の割合は香川県で0.61%、四国4県の合計が1.05%とまだまだ伸びしろがあることから、様々な課題があるとのことだった。

 今後もインバウンド増加が予想され、中でも中国人の増加が見込まれる。中国は人口14億人のうち1.4億人がパスポートを所有しているなか、2018年に来日したのは838万人に留まる。ミドル層(20代~30代の一人っ子政策時代に生まれ資金力のある世代)も3.5億人控えており、対策が重要になるとのこと。 香川県のインバウンド対策の取り組みについては、直行便の路線誘致、増便対策により、香川県の国際線定期便数は週に23便と7大空港に次ぐ位置づけになるなど一定の成果があがっていることや、BtoCで雑誌・WEB等への広告宣伝、BtoCについては旅行会社への観光説明会を行っていることなどが紹介された。広域連携によるプロモーションの成果としては、瀬戸内観光推進機構や四国ツーリズム創造機構などとの連携により「ニューヨータイムス」や「ナショナルジオグラフィックトラベラー」、「VOGUE」など有力雑誌に掲載されて知名度向上につながっている事例が紹介された。また、観光客の滞在時間を延ばし消費喚起に繋げるため、夜型観光を推進しており、県庁のプロジェクションマッピングや、栗林公園のライトアップに加え、2019年度の新規事業として、民間事業者や市町村が実施する夜のイベントを支援していることも好評とのこと。その他、外国人観光案内所の設置、多言語による表記や24時間体制の通訳・翻訳コールセンターの設置など、外国人観光客がストレスなく快適に旅行を満喫できるよう受入環境の向上に注力してる。今後の課題としては、キャッシュレス化対応、ハラル対応、ベジタリアン対応に加え、空港から駅、観光地へのアクセス改善などが挙げられるとのことだった。

 最後にSDGsを受けての観光庁の動きや、オーバーツーリズム(観光客の増えすぎによる観光公害)についての問題については、地元住民と観光客との共存を目指すこと、受入れ側の多様性に対する意識改革が望ましいことについて触れられた。その他、通信会社との協働での外国人の動向調査を行っている点、デジタルマーケティングを配信していることや、富裕層向けの受入れ体制、免税店の一括受入れの取組み、観光関連産業の人出不足などに課題があり、解決に向けた県の取組みなどを紹介したうえで、「様々な課題があるが皆様の協力を得ながら、地域の観光および、インバウンドの発展を目指したいのでこれからもよろしくお願いします」と結んだ。