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第5回技術革新委員会、第2回文化芸術スポーツ委員会「eスポーツの未来 ?地域はどう向き合えばいいのか?」講演会を開催

投稿日:2019.11.18

令和元年11月18日(月)、第5回技術革新委員会、第2回文化芸術スポーツ委員会の共催で、福岡eスポーツ協会会長中島賢一氏 (西日本電信電話株式会社 エンターテインメントプロデューサー)が講師となり「eスポーツの未来 ?地域はどう向き合えばいいのか?」 と題し勉強会を開催、42名が熱心に聴講した。

まずeスポーツとは、PC、家庭用ゲーム機、スマホ、アーケードゲームなどデジタル技術が用いられたデジタルゲームによる競技である。時間、場所、性別、気候に関係なく参加でき、障害の有無によって分けられることのないスポーツとして着目されている。また、ゲームそのものの攻略法、心理戦、情報戦が必要であり、高度な戦略・戦術を構築するためのチームワークも必要とされる。
また、世界でのeスポーツの状況は、市場は右肩上がりであり、競技人口も1億3千万人。テニスと並ぶほどの競技人口になっている。中国は2003年から国家的なプロジェクトとして認定されて、賞金は年々拡大している。今年は、賞金総額100億円の大会も実施され、興行として熱くなってきている。しかし、日本でのeスポーツの捉え方について、チェスや将棋はマインドスポーツと言われているが、日本では体を使う、運動するものだけがスポーツと言われ、eスポーツはスポーツと認識されていない。市場規模は、2017年5億円、昨年急速にイベントも開催され50億円、将来は100億円をめざしている。
【eスポーツの課題と対策について】
1)ほとんどの施策は、一部のファン層に向けて実施しているが、eスポーツへの理解浸透を図るためには、アンチ層、無関層、未認知層に向けて訴求する必要がある。観る人を増やすには、底辺を広げる必要があり、「チャンピョンシップを競う人たちのためのeスポーツ(プロスポーツ)」だけではなく、「楽しむことを目的としたeスポーツ」、いわゆる市民スポーツへの発展が必要である。行政が市民を啓蒙するような施策も必要で、そのようにしないと経済界がタッチすべき興行にはなっていかない。この両立が必要となる。
(※ 高松のサンポートに大きな施設を作るのであれば、プロスポーツで楽しむのだけではなく、市民スポーツで楽しむ側もしっかり考える必要がある。)
2)スポーツが興行として成立する3要素は、「プレイ環境を作る人」「プレイする人」「観戦する人」である。ゲームは今まで「プレイ環境を作る人」だけだったが、ようやく「プレイする人」「観戦する人」が顕在化してきた。「プレイする人」と「観戦する人」を増やすことが大切である。
【eスポーツイベント等を実施して判明した効果等】
1)引きこもりとeスポーツについて
引きこもりのNPO団体が、ゲーム(従来をイメージ)と引きこもりは非常に関連性がある、「ゲーム依存症がより引きこもりを助長する」という考えを持っていたが、引きこもり者がイベントに参加(ふれあい、オフラインで対戦すること)したこと、人とふれあい、切磋琢磨している姿を見て、従来のゲームとeスポーツは違う、プラス効果をもたらすと考えを新たにした。
2)子供とeスポーツについて
大人のいる実社会とのつながりや学びを得るツールとしての効果がありる。ゲームをすると頭は悪くならない。
3)学校とeスポーツ
学びあい、教えあうという意味では、教育界におけるアクティブラーニングにもつながる良いツールであるといえる。ある学校では、部活にeスポーツ部を創設。学校のブランディングにも効果がある。
4)高齢者とeスポーツ
年齢、性別、ハンディキャップにかかわらず、同じ環境で楽しめることから、「ダイバーシティ社会」の実現に向けた、大きなツールになる。
5)レクレーションとしてのeスポーツ
  裾野の拡大、地域活性化へ効果が期待できる。
6)リハビリ(認知症も含む)とeスポーツ
 手や頭も使うことでリハビリにも効果がある。医療・福祉、高齢者施設の充実が可能である。
7)地域活性化とeスポーツ
 地域密着型イベントとすること、プロフェッショナル、アマチュア、ファミリーが楽しめる目線で実施するこ
 で、 交流人口が増える。
当日参加した会員は、今まではゲーム=eスポーツということで、むしろeスポーツに対してネガティブなイメージを持っていたが、この講演を聴講することによって、eスポーツがもたらすプラス効果を新たに認識することができ、エンターテインメントとしてのeスポーツの可能性を理解することができた。また、産業的な課題としてeスポーツを観ることが少ない、それは、認知度・社会的地位が低いことも要因であるため、正しい認識を拡げていくためにも、それぞれの地域における活動も必要であると感じていた。その後は、参加会員から、質問や要望含め活発な意見交換が行われ当委員会は終了した。