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第9回技術革新委員会「スマートシティ会津若松の取り組み」WEB講演会開催

投稿日:2021.2.19

令和3年2月19日(金)技術革新委員会は、アクセンチュア ・イノベーションセンター福島 のセンター共同統括マネジング・ディレクター 中村彰二朗 氏を講師にお迎えし、「スマートシティ会津若松の取り組み」と題した講演会を開催し、Web合わせて66名が参加した。
冒頭、三ケ尻インフラ整備委員長から「香川経済同友会では、DX推進に伴いテレワークやデジタル化の実装、高松市のスーパーシティの公募に関しても取り組んでいる。本日のご講演を大いに参考にさせていただきたいと思う。本来であれば丁度今頃、会津若松市のAiCT(IT企業の集積拠点)を訪問してるところであった。AiCT31500名名近い方々が入居されている。会津若松市は人口12万ほどで、住民の方々は、データをオプトイン方式で提示され、データ利活用のメリットを享受している。そういう意味で、データ民主主義的なところを率先されている。そのような取り組みを事例も踏まえて本日のご講演でお聞かせいただければと思う。」という挨拶があった。
 次に中村氏から、「会津若松市はスマートシティを始めて10年経った。来月10年目の3.11になる。福島の復興のために会津に入り、その後は東京の一極集中という日本が戦後推進してきた形が日本の課題になるだろうと感じていた。福島に移住して分散社会を作るためのプロジェクトとしてスマートシティを立ち上げた。ポイントのところはご紹介されたとおり、デジタル民主主義という時代が来ると思うし、東京一極集中の歪みや格差を次のステージに移すことが分散社会である。地方と都市部という議論は終えて、日本をどのようにフラット化していくのか。それにはデジタルという有効なツールを利用していくが、あくまで中心は人間であり、地域の中にある取り組みによって、日本のあるべき未来像を作っていくことができたらいいと思う。
 AiCTについては、20194月に竣工した。行政の悪いところだと思うが、箱ものを建ててから後で何をやるのか決めるのではいけない。我々は2011年から始めたプロジェクトで多くの賛同者が増え、地方だからこそ日本の先端技術が必要とされていることを実感した後に、そういう方々が一堂に会する場所が必要になった結果、建設されたビルである。
スマートシティにおけるテーマについては、キーワードとして、(震災復興→BIGDATA→Analytics)(地方創生→SmartCity→API)(低生産性→Connected Industries→AI/RPA)(Post Corona→IoTPlatform→Blockchain)が関連付けられる。つまり国が抱える大きな課題を小さな12万人の町の中で解決していっている。実際は、成果を住民と確認しながら、人口12万の市を実証フィールドとして、活用し、実装していくという方法を取っている。そのためには、Openな経営姿勢が必要であり、大きいか小さいか、あるいは、東京(都会)と地方なのかでものを考えるのではなく、どうやって地域のデジタル化と霞が関のデジタル化をFLATに連携できるかが重要である。それをつなげていくと、新たなエコシステムが見えてきて、いろんな物がシェアーできるようになる。シェアーのポイントは、競争領域と非競争領域とを事業の中で分けることである。
 スマートシティを進めていくにあたって、近江商人の考え方である『三方よし』というデータの使い方を徹底している。市民が自らデータを出すことはオプトインと言われるが、それを出す先はローカルマネージメント法人である地域である。そのうえで医療データであれば本人に返す、エネルギーであれば省エネにするための情報を返すことにより地域にとってはSDGsな町になっていく。そういうふうに市民と地域の関係を作る。そしてその後ろにいろんなサービスを提供する企業もある。企業はあくまでも地域とつながっていることが重要で、社会的な責任を負った事業を行うことが重要であると思うし、企業は、新たなデータを使った地域をよくするための事業を考えることが企業のポジションである。」と話された。
 その後、スーパーシティを進める上で、何のためにスマートシティをすすめていくのか、実績・成果の確認が重要である。そして、スーパーシティ会津若松の全体像、事例を説明した。また、スマートシティによる自立分散社会を実現する8策を解説した。その後、「スマートシティ実践可能なコミュニティサイズは?」「会津若松市のスマートシティへと進めてきた推進力はどこから出てきたのか?」等活発な意見のやり取りが行われ、講演会は終了した。